マツダ AZ-1をご存じでしょうか？

現在ではあり得ない仕様の軽自動車スポーツカー

皆さんは、AZ-1（エーゼットワン）というクルマをご存知でしょうか。今から30年前の1992年、マツダが発売した軽自動車スポーツカーです。このクルマをマツダブランドスペース大阪で見ることができました。

こちらがマツダ・オートザムAZ-1です。ミッドシップレイアウトを採用し、トランスミッションは5速MTのみでATの設定はないという、軽自動車に関わらずかなり硬派なスポーツカーです。

このモデルの特徴は、何と言っても日本車では珍しいガルウイングドアになっており、ドア上部は開放感のあるグラスキャノピーデザインを採用しています。また、ボディ外装にはFRPが使われるなどバブル期に開発されただけあって、現在の軽自動車ではあり得ない仕様になっています。

インテリアではセンタータコメーターやフルバケットシートを採用し、スポーツカーの雰囲気を醸し出しています。サイドシルが分厚いため、乗り込むのに多少慣れが必要かもしれません。

残念なことに、走行性能の高さから乗り手を選ぶことや、ATの設定がない、トランクが無いため実用性が低い、当時の軽自動車としては高価だったことなどから、セールスは苦戦し、AZ-1は登場からたった3年で販売を終了してしまいました。AZ-1が発売された同時期にホンダ ・ビート（1991年5月発売）、スズキ・カプチーノ（1991年10月発売）が発売され、どのモデルも軽スポーツであったことから、それぞれの頭文字を取って、ABCトリオと呼ばれていましたが、販売期間はビートが5年、カプチーノが7年であることと比べると、3年で終焉を迎えたAZ-1がいかに短命であったことが分かります。
ただ、生産台数が少なかった影響で、現在では中古車価格が新車価格（149万8000円）を上回るほどプレミアがついているようです。

ちなみに、このマツダブランドスペース大阪で展示されているクルマは、当時発売されていたモデルではなく、元々マイナーチェンジを想定してマツダが造ったものの、お蔵入りになり、世の中にたった一台しかないマイナーチェンジモデルとのことです。かなり希少なモデルで触ることもできませんでしたが、スタッフの方が特徴的なガルウイングドアは開けてくださいました。もし実車をご覧になりたい方は、マツダブランドスペース大阪に行くと見ることができますが、展示車は定期的に入れ替えているようですので、事前に確認をして見に行かれることをお薦めします。

【展示車スペック】（標準モデルを想定）
車種：マツダ・オートザムAZ-1（PG6SA型）
グレード：AZ-1
エンジン：直列3気筒 0.657 L ターボ
最高出力：64ps
最大トルク：8.7kgm
年式：—
ボディカラー：クラシックレッド／ベネシアングレーメタリック
全長×全幅×全高：3,295mm×1,395mm×1,150mm
車両本体価格：1,498,000円

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